鉄塔に架かっている高圧送電線は“むき身”であることを知っていますか? ― なぜ絶縁されていないのか ―

query_builder 2026/04/17

山の上や郊外で見かける大きな鉄塔。
そこに張られている送電線をよく見ると、

実は「むき出しの金属線」である

ことをご存じでしょうか?

一見すると非常に危険に思えますが、これには明確な理由があります。


■ 本当にむき身なのか?

結論から言うと、

高圧送電線の多くは絶縁被覆のない裸線(らせん)です

です。

家庭の電線のようにビニールで覆われていないため、
見た目は完全に“むき身”の導体です。


■ なぜ絶縁しないのか?

「危ないなら絶縁すればいい」と思うかもしれません。
しかし実際には、絶縁しない方が合理的なのです。


① 空気そのものが絶縁体

送電線は鉄塔の上空、高い位置に設置されています。

このとき重要なのが、

空気は十分な距離があれば優れた絶縁体になる

という点です。

電線同士、または地面との距離を確保すれば、

  • 電気は簡単には飛ばない

  • 漏電もしない

つまり、

「距離」で絶縁している

のです。


② 絶縁すると逆に不利

もし送電線をすべて被覆すると:

  • 非常に太く重くなる

  • 風の影響を受けやすくなる

  • 熱がこもりやすくなる

  • コストが大幅に増加する

特に送電線は大電流が流れるため、

放熱が極めて重要

です。

むき身の方が

  • 熱が逃げやすい

  • 効率が良い

という利点があります。


③ 超高電圧では絶縁が困難

送電線は数万〜数十万ボルトという高電圧です。

このレベルになると、

完全な被覆絶縁は現実的でない

場合が多いです。

むしろ、

  • 十分な空間距離

  • 支持物(碍子)による絶縁

の方が確実です。


■ ではどうやって安全を確保しているのか

むき身であっても、しっかり安全対策が取られています。


● 高さの確保

人が触れられない高さに設置されています。


● 碍子(がいし)の使用

鉄塔と電線の間には

碍子(絶縁体)

があり、電気が鉄塔に流れるのを防ぎます。


● 離隔距離の設計

  • 電線同士

  • 地面との距離

が厳密に設計されています。


■ 危険なのか安全なのか

結論としては、

近づかなければ極めて安全、近づけば非常に危険

です。

特に注意すべきは:

  • 高電圧は空気中でも放電する

  • 触れなくても感電する可能性がある

という点です。


■ 身近な電線との違い

家庭や街中の電線は被覆されています。

これは:

  • 人が近くにいる

  • 接触の可能性がある

ためです。

一方、送電線は

人が近づかない前提で設計されている

という違いがあります。


■ まとめ

鉄塔の送電線がむき身である理由は:

  • 空気による絶縁が可能

  • 放熱効率が良い

  • 重量・コストの問題

  • 超高電圧への対応

つまり、

「覆わない方が安全で合理的」

という設計思想です。


■ 最後に

普段何気なく見ている送電線ですが、

高度な物理と工学のバランスで成り立っているインフラ

です。

むき身だから危険、ではなく、

むき身だからこそ成立する安全設計

があることを知ると、
鉄塔の見え方も少し変わってくるかもしれません。


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東和電気株式会社

住所:神奈川県平塚市代官町23−29

電話番号:0463-22-3366

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